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更年期障害の漢方治療|症状別の選び方と効果、副作用や服用期間まで徹底解説

更年期障害の漢方治療を説明するイメージ
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ホットフラッシュや不眠、イライラなど、更年期障害の症状は日常生活や仕事に大きな影響を与えることがあります。「薬は飲みたいけれど、副作用が心配」「自分の体質にあった治療をしたい」と悩む方も少なくありません。

近年は、体質や症状に合わせて処方でき、副作用が比較的少ない漢方薬を選ぶ方が増えています。更年期障害によくある様々な症状によって使い分けられる漢方薬は、複数の不調を同時にケアできる点も魅力です。

そこでこの記事では、代表的な漢方薬の特徴や効果の目安、服用時の注意点をわかりやすく解説します。自分にあった治療法を見つけたい方はぜひ参考にしてください。

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目次

更年期障害とは?

更年期障害の症状と原因の概要

更年期障害は加齢によるホルモンバランスの変化によって、心身にさまざまな不調が現れる状態を指します。女性では閉経前後の45~55歳頃、男性では40代以降に多く見られます。

女性はエストロゲンの急激な減少、男性はテストステロンの緩やかな低下が主な原因です。これにより、自律神経の乱れや精神的な不安定さ、体の不調が生じます。

代表的な症状として、ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)、不眠、イライラや倦怠感、肩こりや気分の落ち込みなどがあり、症状の出方は人によって大きく異なります。症状の程度や組み合わせによって治療法も変わるため、医師による適切な診断が重要です。

男性の更年期障害による症状については以下で詳細に解説しています。

更年期障害の治療法における漢方の特徴とメリット

更年期障害治療における漢方薬の特徴とメリット

更年期障害の治療には、ホルモン補充療法(HRT)などの西洋医学的治療と、漢方薬による治療があります。ここでは、漢方治療の特徴と役割について詳しく見ていきましょう。

西洋薬との違いと特徴

西洋薬と漢方薬は、症状へのアプローチ方法が大きく異なります。

西洋薬の特徴

  • 特定の症状に直接作用し、比較的短期間で効果を実感しやすい
  • 例として、ホルモン補充療法では不足したホルモンを直接補うことで症状を改善する

漢方薬の特徴

  • 「証」と呼ばれる体質や症状のパターンに基づき、全身のバランスを整える目的で処方される
  • 自然治癒力を高め、根本的な改善を目指す治療法
  • 効果が現れるまでに数週間~数ヶ月かかることが多い
  • 比較的副作用が少なく、複数の症状を同時に改善できる

このように漢方薬は即効性は低いものの、体の調子を整えながら長期的な改善を図れるのが特徴です。

体質や症状に合わせたオーダーメイド治療がメリット

漢方治療の最大の魅力は、一人ひとりの体質や症状に合わせたオーダーメイドの治療ができる点です。

同じ更年期障害でも、主な症状がホットフラッシュの人、精神的な不安感が強い人、倦怠感が中心の人など、現れ方はさまざまです。漢方では症状だけでなく、体格や顔色、舌の状態、生活習慣なども考慮して最適な処方を決めます。

また漢方は複数の生薬が組み合わさっており、一つの処方で複数の症状に対応できる点も大きな特徴です。例えば、ホットフラッシュとイライラ、不眠といった症状が同時にある場合でも、まとめて改善が期待できる処方を選ぶことができます。

更年期障害に使われる代表的な5つの漢方薬

更年期障害に用いられる代表的な漢方薬一覧

更年期障害の治療でよく処方される漢方薬にはそれぞれ得意とする症状や体質があります。代表的な5種類の漢方薬を、特徴や症状ごとにまとめました。

漢方薬 主な症状 特徴 体質の目安
加味逍遙散 イライラ、不安感、のぼせ、月経不順 精神的不安定さと身体症状の両方に作用 体力が中等度以下、疲れやすい
桂枝茯苓丸 肩こり、冷え、ホットフラッシュ、のぼせ 血流を改善し、血の滞りに作用 比較的体力があり、下腹部の張りがある
当帰芍薬散 むくみ、倦怠感、めまい、冷え性 造血と利水の作用で血虚・水毒を改善 虚弱体質で疲れやすく、貧血傾向
桃核承気湯 便秘、下腹部痛、肩こり、月経トラブル 瘀血改善作用が強く、便秘にも有効 比較的体力があるが足は冷える
抑肝散 不眠、イライラ、耳鳴り、気分の不安定 神経の高ぶりを抑え、心身を落ち着ける 精神症状が強い、筋緊張がある

それぞれの漢方薬について以下から詳しく解説します。

加味逍遙散

加味逍遙散(かみしょうようさん)は、更年期障害で最も処方されることが多い漢方薬のひとつです。精神面・身体面の両方に働きかけます。

  • ストレスや感情の抑制で気の流れが滞る「肝気鬱結」を改善する
  • 精神的な不安定さやほてりなど、多彩な症状に対応できる
  • 穏やかに作用し、副作用が少ないため初心者にも使いやすい
  • 胃腸が弱い場合は服用タイミングに注意が必要

初めて漢方治療を受ける方にも選ばれやすい処方です。

桂枝茯苓丸

桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は血流を改善し、血の滞りに関連する症状に有効な代表的な薬です。

  • 血行不良による肩こりや冷え、ほてりに適している
  • 「瘀血(おけつ)」を改善し、全身の血流を良くする
  • 月経トラブルのある更年期前期の女性にもよく用いられる

血液の巡りを整えたい方に処方されることが多い薬です。

当帰芍薬散

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)は体力が低下している方や虚弱体質の方に向く、安全性の高い処方です。

  • 血液を補い、余分な水分を排出する作用を持つ
  • 「血虚」と「水毒」の状態を改善する
  • 妊娠中から産後、更年期まで幅広く使用される

むくみや倦怠感、冷えが目立つ方に適した漢方です。

桃核承気湯

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)は比較的体力がある方向けで、便秘や月経トラブルを伴う場合に使われます。

  • 瘀血を強力に改善し、血液の滞りによる症状を和らげる
  • 大黄を含み、便秘の改善効果も期待できる
  • 「顔や上半身はのぼせるが足は冷える」タイプに合う

ただし、胃腸が弱い方や下痢しやすい方には不適切な場合があるため、体質をしっかりと見極める必要があります。

抑肝散

抑肝散(よくかんさん)は精神症状の強い方に処方されることが多い、心身を落ち着ける作用のある薬です。

  • 神経の高ぶりを抑え、心を落ち着かせる
  • 筋肉の緊張を緩める作用もあり、肩こりや首こりにも有効
  • 高齢者にも安全性が高く、認知症の周辺症状にも使われる

不眠やイライラなど、精神面の不調が強い場合に適しています。

漢方薬を使う際の注意点と副作用

漢方薬を服用する際の注意点と副作用

漢方薬は天然由来の成分で作られているため、西洋薬と比べて安全性が高いとされていますが、使用する際には注意すべき点もあります。

自己判断で服用しない方がいい理由

漢方薬の効果を最大限に発揮するためには、適切な診断に基づいた処方が不可欠です。同じ更年期障害であっても、人によって最適な漢方薬は異なります。

自己判断で市販の漢方薬を選んだ場合、症状に合わない薬を服用してしまい、期待する効果が得られないだけでなく、かえって体調を悪化させる可能性もあります。例えば、体力がない方に体力のある方向けの漢方薬を使用すると、胃腸障害や倦怠感の悪化などが起こることがあります。

また漢方薬にも副作用があり、体質に合わない場合は皮疹や胃腸障害、肝機能異常などが起こることもあります。これらのリスクを避けるためにも、漢方治療をする場合は必ず医師に相談しましょう。

服用中の薬との飲み合わせリスク

漢方薬は他の薬との相互作用を起こすことがあるため、現在服用中の薬がある場合も医師や薬剤師に相談する必要があります。

  • 血液をサラサラにする薬(抗凝固薬)を服用している方が当帰や紅花といった成分を含む漢方薬を使うと、出血のリスクが高まる可能性がある
  • 甘草を含む漢方薬を長期間服用すると、偽性アルドステロン症という副作用が起こることがあり、高血圧の薬を服用している方は特に注意が必要
  • 更年期障害の治療でホルモン補充療法を受けている方が漢方薬を併用する場合も、相互作用の可能性を考慮して慎重に検討する必要がある

漢方薬は効かない?効果が出るまでの目安と服用期間

漢方薬の効果が出るまでの期間と服用の目安

漢方薬の効果について正しく理解することは、治療を継続する上で非常に重要です。

効果が実感できるまでには個人差がある

漢方薬の効果が現れるまでの期間は、症状の種類や体質によって異なります。一般的な目安は以下の通りです。

症状・目的 効果を感じ始めるまでの目安
便秘・不眠など機能的な症状 数日~2週間程度
ホットフラッシュ・イライラなど自律神経症状 1~3ヶ月程度
体質改善・根本的な症状の安定化 6ヶ月~1年程度

効果には個人差があり、体質や生活習慣によっても改善のスピードが変わります。焦らず継続することが大切です。

個人差がある理由

漢方薬の効果に個人差が生じる理由はいくつかあります。

まず同じ更年期障害であっても、症状の現れ方や程度は人それぞれ異なります。軽度の症状の方は比較的早く改善を実感できますが、重度の症状や複数の症状が重なっている方は、改善に時間がかかることがあります。

また、体質的な要因も大きく影響します。胃腸の吸収能力、代謝の速度、体力の有無などによって、同じ薬を服用しても効果の現れ方が変わってきます。

さらに、生活習慣も効果に大きく影響します。十分な睡眠、適度な運動、バランスの取れた食事を心がけている方は、漢方薬の効果をより実感しやすくなります。逆に強いストレスにさらされていたり、不規則な生活を送っている方は、薬の効果が現れにくい場合があります。

更年期障害はオンライン診療でも相談可能です

更年期障害の治療では、継続的な服用や体調の変化に応じた処方調整が必要になることが多く、オンライン診療は非常に便利な選択肢です。

当院でもLINEを利用したオンライン診療に対応しており、自宅からビデオ通話で医師に相談できます。舌の状態の確認などもカメラを通して行うことが可能です。

初めての方でもLINEから簡単に予約・相談ができるため、忙しい方や遠方の方にも利用しやすい体制を整えています。

更年期障害のオンライン診療については以下で詳しくご紹介しています、あわせてご覧ください。

まとめ|漢方治療で更年期障害を乗り切ろう

漢方治療で更年期障害を改善するまとめ

更年期障害における漢方治療体質や症状に合わせて処方でき、副作用が少ない点が魅力です。複数の症状に同時に働きかけられるため、更年期特有のさまざまな不調をまとめて改善できる可能性があります。

ただし症状や体質によって最適な薬は異なり、自己判断では効果が出にくかったり副作用の原因になることもあります。だからこそ医師に相談し、自分に合った治療を受けることが重要です。

当院ではLINEから簡単にオンライン相談が可能で、自宅にいながら医師が体質や症状を丁寧に確認し、最適な漢方薬をご提案します。まずはお気軽にご相談ください。

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