うつ病は現代社会で急増している心の病気です。気分の落ち込みや意欲の低下といった心の症状だけでなく、不眠や食欲不振などの身体症状も現れる疾患で、厚生労働省の調査では生涯で15人に1人が経験するとされています。

うつ病の症状は人によって様々です。仕事や職場環境が原因となる「仕事うつ病」、出産後に発症する「産後うつ病」、季節の変化に影響を受ける「季節性うつ病」など、発症する状況や時期によっても症状の現れ方は異なります。また最近では、若年性うつ病や新型うつ病など、新たなタイプのうつ病も報告されており、その様相は多様化しています。

うつ病の治療は、薬物療法を中心に、認知行動療法などの精神療法、生活習慣の改善を組み合わせて行います。SSRIやSNRIなどの抗うつ薬による治療が基本となりますが、その効果を最大限に引き出すためには、適切な生活リズムの確立や環境調整も重要です。

このカテゴリーでは、うつ病の基礎知識から最新の治療法まで、幅広い情報を専門医の監修のもとでお届けします。うつ病の初期症状やチェック方法、セルフケアの方法、そして職場復帰に向けたリワークプログラムの活用法なども詳しく解説します。また、うつ病の予防法や、ご家族の接し方、利用できる社会保障制度など、治療に関連する様々な情報も提供していきます。