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イナビル予防投与は効果ある?メリットや副作用、自費と保険適応、服用時の注意点まで解説

イナビル予防投与の効果と服用方法を解説
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インフルエンザの流行シーズンになると、家族や職場で感染者が出た際に「自分も感染してしまうのでは」と不安になる方も多いでしょう。特に大切な試験や仕事を控えている時期であれば、なおさら心配になりますよね。

そんな時に検討される選択肢の一つが、イナビル(ラニナミビル)の予防投与です。インフルエンザウイルスに接触した可能性がある人が、発症を防ぐために事前に使用する方法として注目されています。

「本当に効果があるの?」「費用はどのくらいかかる?」「副作用は大丈夫?」といった疑問をお持ちの方のために、この記事ではイナビルの予防投与について医師監修のもと詳しく解説します。

適切な判断ができるよう、予防投与を検討されている方はぜひ参考にしてください。

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目次

イナビル予防投与とは?|インフルエンザ予防の仕組み

イナビル予防投与の概要とインフルエンザ予防の仕組み

イナビル(一般名:ラニナミビル)は、吸入タイプの抗インフルエンザ薬です。

インフルエンザウイルスの増殖を抑える「ノイラミニダーゼ阻害薬」に分類され、ウイルスが細胞から放出されるのを防ぐことで感染拡大を抑制します。

通常は治療薬として使われますが、インフルエンザ患者と接触した場合の予防投与にも利用されます。これはウイルスにさらされた後の発症を防ぐための方法です。

予防投与は「接触後予防」とも呼ばれ、感染リスクの高い状況で行われます。

イナビル予防投与の効果と有効期間|発症予防は何日続く?

イナビル予防投与の効果と持続期間

イナビル(ラニナミビル)の予防投与について、具体的な効果データと持続期間を見ていきましょう。

効果発現のタイミングと持続期間

イナビルの予防効果は、吸入後24時間以内に現れます。血中濃度は約1時間でピークに達し、その後も長く維持されます。

持続期間はおよそ10日間とされており、1回の吸入でこの期間の予防効果が期待できるのは、他の抗インフルエンザ薬にはない特徴です。

発症予防のエビデンスと効果の限界

イナビルの予防効果は、国内の臨床試験で確認されています。

この試験では成人と10歳以上の小児を対象に、インフルエンザ患者と接触してからイナビル40mgを1回吸入した場合と、薬の成分が入っていない偽薬(プラセボ)を吸入した場合を比較しました。

試験結果

投与群 発症率
イナビル40mg単回吸入 4.5%
プラセボ(偽薬) 12.1%

この結果から、イナビルを予防目的で吸入した人は、しなかった人に比べて発症率が約3分の1に減ったことがわかります。

ただし、イナビルの予防投与は発症リスクを下げるもので、完全に防ぐことはできません。効果を十分に得るには、感染の可能性が出てから48時間以内の投与が重要です。期間中も手洗い・マスク・換気などの基本的な感染対策は欠かせません。

出典: 第一三共 Medical Community 医療関係者向けサイト『イナビル吸入粉末剤の臨床試験であるJ309試験(10歳以上)において、単回投与と2回投与どちらが効果が高いのでしょうか?』

イナビル予防投与が向いている人と利用シーン|受験生・家族・小児・妊婦の場合

イナビル予防投与が適している人や利用シーン

イナビルの予防投与は、インフルエンザ発症時に重症化しやすい人や、感染を避けたい特別な状況で検討されます。対象や場面ごとのポイントは以下の通りです。

対象・状況 ポイント 注意点
高リスク群 慢性呼吸器疾患、心疾患、腎疾患、肝疾患、血液疾患、糖尿病など。免疫抑制剤使用中や高齢者も対象。 発症時に重症化しやすく、予防投与の適応になりやすい。
受験生 試験前に家族が感染した場合の予防目的。 副作用の可能性もあるため、試験日程や感染状況を踏まえて医師と相談。
家族内感染防止 高齢者、乳幼児、基礎疾患のある家族を守るために使用。 全員ではなく、必要な人に絞って投与することも多い。
小児 成人と同様の効果が期待できる。 10歳未満は保護者の介助が必要。吸入が不十分だと効果低下。
高齢者 吸入手技の確認・指導が重要。 呼吸機能の低下で吸入が不十分になりやすい。
妊婦・授乳中 重症化リスクが高い場合に検討。 胎児・乳児への影響を考慮し、メリットがリスクを上回る場合にのみ使用。

たとえば受験生が試験直前に家族から感染するケースや、基礎疾患を持つ高齢者が同居家族から感染するケースでは、予防投与によって発症リスクを抑えられる可能性があります。

一方で、妊婦や授乳中の方、小児や高齢者では、安全性や吸入方法の面から医師の判断が不可欠です。

イナビル予防投与の服用方法とタイミング|いつから・量・用法・間隔まで解説

イナビル予防投与の服用時期と年齢別用量

イナビル(ラニナミビル)の予防投与は、正しいタイミングと用量で行うことが効果を高めるポイントです。

接触後の理想的な開始時期

イナビルの予防効果を最大限にするには、インフルエンザ患者との接触から48時間以内に投与を始めるのが理想です。

24時間以内であればより高い効果が期待できますが、時間が経つほど効果は下がります。家族や職場で感染者が出たら、できるだけ早く医療機関を受診しましょう。

年齢別の用量

年齢区分 用量 備考
成人 40mgを1回吸入。または20mgを1日1回、2日間吸入。 再投与方法も可
小児(10歳未満) 20mgを1回吸入
小児(10歳以上) 40mgを1回吸入。または20mgを1日1回、2日間吸入。

吸入方法の手順

  1. 専用吸入器に薬剤容器をセットする
  2. 息を十分に吐き出す
  3. 吸入器を口にくわえる
  4. 勢いよく深く吸い込み、肺の奥まで薬を届ける
  5. 小児は保護者が介助して正しく吸入できているか確認する

再投与の可否と注意点

イナビルは1回の投与でおよそ10日間効果が続きます。それ以上感染リスクが続く場合や新たな感染機会があった場合は、医師の判断で再投与することもあります。

自己判断での追加投与は避け、必ず医師に相談してください。

もし予防投与後に発熱や症状が出た場合は効果が不十分な可能性があるため、速やかに受診しましょう。

イナビル予防投与の副作用と安全性|妊婦・授乳中の注意点も

イナビル予防投与の副作用と妊婦・授乳中の注意点を説明するイラスト

イナビル(ラニナミビル)の予防投与では、治療時と同様の副作用がまれに見られます。ほとんどは軽度で、重い副作用は極めて少ないとされています。

主な副作用と発現頻度

副作用 発生頻度 備考
下痢 0.5%以上 軽度が多い
めまい 0.5%未満 一過性
腹痛 0.5%未満 一過性
  • 大半は軽度で自然に改善
  • 重度な副作用は非常にまれ

重篤な副作用(ごく稀)

稀ではありますが、重篤な副作用として以下のような症状が報告されています。

  • アナフィラキシー反応(呼吸困難、血圧低下、意識障害)
    → 多くは吸入後30分以内に出現。投与後はしばらく様子を観察
  • 気管支痙攣(喘息既往者で注意)
    → 必要に応じて気管支拡張剤を準備
  • 異常行動・意識障害(極めてまれ)
    → インフルエンザ自体による症状との見極めが必要

予防投与で異常行動が起こる可能性は極めて少ないと言えますが、精神神経系の副作用として異常行動や意識障害が報告されたこともあります。これらはインフルエンザ自体による症状との鑑別が重要です。

妊婦・授乳中のイナビルを使用する安全性と注意点

イナビルは吸入型の抗インフルエンザ薬で、吸入薬は血液中に移行する量がごくわずかなため、妊娠中でも大きな問題はないと考えられています。

タミフル(内服薬)やリレンザ(吸入薬)については、妊娠初期に使用したお母さんの赤ちゃんで先天異常の発生率が増加したという報告はありません。イナビルに関しては妊娠初期の使用に関する報告はまだありませんが、同じ吸入薬であるリレンザのデータや薬の性質から見ても安全性は高いと考えられます。

ただしイナビルは比較的新しい薬のため、長期的なデータは十分ではありません。使用するかどうかはを以下のリスクを比較し、医師と相談してから判断しましょう。

  • 妊娠中のインフルエンザ発症による母体・胎児のリスク
  • 薬の使用によるリスク

授乳中の場合も母乳への移行はごくわずかと考えられていますが、必要に応じて一時的に授乳を中断することがあります。安全性を優先し、事前に医師へ相談しましょう。

イナビルとタミフルの予防投与を比較|効果・副作用・費用の違い

イナビルとタミフルの予防投与を比較した表

インフルエンザの予防投与には、イナビル(ラニナミビル)とタミフル(オセルタミビル)が代表的です。両者の特徴を比較すると以下の通りです。

項目 イナビル(先発品) タミフル(オセルタミビル・ジェネリック)
投与方法 吸入薬(1回) 内服薬(1日1回×10日間)
予防効果 同程度 同程度
特徴 1回吸入で完結し、服薬忘れのリスクなし 毎日服用が必要で、忘れると効果低下
副作用の傾向 呼吸器系(咳、喉の刺激感など) 消化器系(吐き気、下痢など)
向いている人 胃腸が弱い人、長期服薬が難しい人 吸入が苦手な人、吸入手技が難しい人
費用の目安(自費・税別) 10歳未満:7,500円
10歳以上:9,500円
7,500円(体重37.5kg以上)

どちらも予防効果はほぼ同等ですが、投与方法や副作用、費用面で選び方が変わります。 服用のしやすさや体質、副作用のリスクを考慮し、医師と相談して選ぶことが大切です。

イナビル予防投与の受け方|医療機関・オンライン診療・東京での対応

オンライン診療でイナビル予防投与を受ける流れの説明

イナビルの予防投与は医療機関での診察を経て処方されます。受診時には、接触状況や体調などを医師に伝え、適応があれば処方されるのが一般的です。

なお当院では外出を控えたい方や遠方の方に向けて、オンライン診療でのイナビル予防投与に対応しています。

LINEで友だち登録を行い、事前問診と短時間のビデオ診療で処方が可能です。決定後は、最短で当日発送し、ご自宅までお届けします。

オンライン診療のメリットは以下の通りで、家庭内感染が広がっている場合や、体調が優れない時でも安心してご利用いただけます。

  • 外出せずに完結できる
  • 感染リスクを避けられる
  • プライバシーに配慮した配送(品名は「感冒薬」と記載)

イナビル予防投与の費用と保険適応|自費診療はいくらかかる?

イナビル予防投与の費用と保険適用条件を説明する表

イナビルの予防投与は、ほとんどの場合が自由診療(自費)となります。

当院での料金は以下の通りです(税別)。

年齢 費用
10歳未満 7,500円
10歳以上 9,500円

オンライン診療の場合は診察料込みの料金となり、追加費用はかかりません。

保険適用となる条件

例外的に保険が使えるのは、以下のような限られたケースです。

  • 同居家族にインフルエンザ患者がいる
  • 本人が65歳以上、または慢性呼吸器疾患・慢性心疾患・糖尿病などの基礎疾患を持つ
  • 介護施設などでの集団感染防止目的(条件付き)

保険適用時は3割負担となり、自己負担額を大幅に抑えられます。

ただし、最終的な判断は医師と医療機関の方針によります。

まとめ|イナビル予防投与は高リスク時に医師と相談して適切に

イナビル予防投与のまとめと医師への相談を促すイメージ

イナビル(ラニナミビル)の予防投与は、感染リスクが高い場面で有効な手段です。1回の吸入で約10日間効果が続くため、基礎疾患がある方や受験生、高齢者などには心強い手段となります。

効果を十分に得るには、感染の可能性が出てから48時間以内の投与が鍵となります。

ただし、予防投与が必要かどうか、またどの薬を選ぶかは症状や生活状況によって異なります。迷っている間にも感染が広がる可能性があるため、早めの判断と相談が大切です。

当院では、外出不要で完結できるLINEを使ったオンライン診療を行っており、最短で当日発送にも対応しています。家族や職場で感染者が出た場合、すぐに備えたい方は、まずはLINE登録からご相談ください。

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