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躁状態を落ち着かせる方法|双極性障害の症状への対処法と家族の接し方

躁状態を落ち着かせる方法と家族のサポート
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躁状態で異常な興奮や多弁、睡眠不足などの症状に悩んでいる方、またはご家族の躁状態に困惑している方へ向けて、具体的な落ち着かせる方法と対処法を詳しく解説します。

当事者が実践できるセルフケアから、家族ができるサポート方法まで、精神医学の知見に基づいた実用的な情報をお伝えします。躁状態は適切な対処により改善が期待できますので、一人で抱え込まずに正しい知識を身につけて対応していきましょう。

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目次

躁状態とは?症状と特徴について

躁状態の症状と特徴を表すイラスト

躁状態とは、気分が異常に高揚したり易怒的になったりする精神状態のことです。この状態では、普段とは明らかに異なる行動や思考パターンが現れ、本人や周囲の人々に大きな影響を与えます。

  • 気分の異常な高揚や開放感
  • 自尊心の肥大や誇大妄想の出現
  • 睡眠欲求の著しい減少(2〜3時間の睡眠でも平気)
  • 多弁になり話が止まらない
  • 考えが次々と浮かんでまとまらない観念奔逸

さらに、注意散漫になって集中力が低下する一方で、目標指向性の活動が異常に増加することも特徴的です。快楽的な活動に熱中し、リスクの高い行動を取ることも多く、これが社会生活に深刻な影響を与える要因となります。

躁状態は双極性障害という病気の一症状として現れることが多く、躁状態とうつ状態を繰り返す気分障害の一つです。双極性障害は人口の約1%、100人に1人の頻度で発症し、主に20代から30代で発症することが多いとされています。

躁状態が起こる原因について

躁状態の原因となる脳内の神経伝達物質と要因のイメージ

躁状態が起こる原因は複合的で、生物学的要因、心理的要因、環境的要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。

生物学的要因としては、脳内の神経伝達物質のバランスの乱れが主要な原因とされています。特にドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質の異常が躁状態の発症に関わっていると考えられています。また、遺伝的要因も大きく、家族に双極性障害の患者がいる場合、発症リスクが高くなることが知られています。

  • 睡眠不足は躁転のリスクを高める重要な要因
  • 一晩の徹夜でも躁状態を誘発する可能性
  • 時差を伴う海外旅行や夜勤などの生活リズムの変化

その他にも、重大な人生の変化、人間関係のトラブル、経済的な問題、身体的な病気なども躁状態の発症要因となることがあります。これらの要因を理解することで、躁状態の予防や早期対応に役立てることができます。

躁状態を落ち着かせる基本的な対処法

躁状態の対処法とセルフケア方法を実践する人のイラスト

躁状態を落ち着かせるためには、日常生活での具体的な対処法を実践することが重要です。以下に効果的な方法をご紹介します。

生活リズムを整える重要性

躁状態を落ち着かせるために最も重要なのは、規則正しい生活リズムを維持することです。起床時には朝日を浴びて体内時計をリセットし、規則正しい食事時間を保つことで、乱れた生体リズムを整えることができます。

  • 就寝時間を一定に保つ
  • 寝室環境を整える(アロマ、白湯の活用)
  • 携帯電話やテレビなどの画面を見ない時間を設ける

刺激の回避と活動制限

躁状態では刺激に対して過敏になっているため、外部からの刺激を意識的に減らすことが大切です。買い物や外出は必要最低限に留め、人混みや騒がしい場所は避けるようにしましょう。

特に買い物は躁状態では衝動的な浪費につながりやすいため、家族に協力してもらい、クレジットカードや現金の管理をお願いすることも効果的です。SNSなどのネット利用も制限し、過度な情報入力を避けることが推奨されます。

衝動的行動を抑制するテクニック

躁状態では衝動的な行動を取りやすくなるため、行動を起こす前に一度立ち止まる習慣をつけることが重要です。深呼吸をして気持ちを落ち着かせたり、「本当に今これをする必要があるのか」と自問自答したりする時間を作りましょう。

  • 重要な決定は躁状態が落ち着いてから行う
  • 紙に注意事項を書いて目につく場所に貼る
  • 信頼できる家族や友人に相談してから行動する

躁状態の人への適切な接し方

躁状態の人への適切な接し方と家族のサポートシーン

躁状態の人と接する際は、まず病気が言わせている言動であることを理解し、暴言や攻撃的な態度を根に持たないことが大切です。感情的にならず、冷静で一貫した態度を保つことで、本人の興奮をさらに煽ることを避けることができます。

会話では短く明確な言葉で伝えることが効果的で、「今は休む時間だよ」「ゆっくりしよう」といったシンプルなメッセージを心がけましょう。議論や言い争いは躁状態を悪化させる可能性があるため、正論で説得しようとせず、「大変だったね」「よく頑張っているね」といった支持的な言葉をかけることが重要です。

  • だまして病院に連れて行く
  • 感情的になって議論する
  • 正論で説得しようとする

本人が信頼している目上の人や医師からの受診勧奨は効果的で、「身体の調子が心配だから一度診てもらおう」といった形で精神科受診への抵抗感を和らげることができます。家族自身のメンタルケアも大切で、同じ痛みを持つ人や親しい友人に愚痴を聞いてもらい、無理をし過ぎないことが長期的なサポートには不可欠です。

病院受診のタイミング

精神科・心療内科への受診タイミングと病院のイメージ

躁状態の症状が顕著に悪化したり、家族への暴力行為が見られたりする場合は、緊急の医療介入が必要です。完全に躁状態になると病気の自覚がなくなるため、初期段階での対応が重要になります。

  • 睡眠時間が極端に短くなった場合
  • 異常な浪費行動が続く場合
  • 社会的に不適切な行動が目立つ場合

重度の躁状態では入院治療が必要になることも多く、症状の程度によっては警察への相談も必要な場合があります。躁状態は放置すると社会的損失が大きくなるため、早期の対応が大切です。

躁状態の治療方法

躁状態の治療方法と薬物療法のイメージ

躁状態の治療には主に薬物療法が用いられ、第一選択薬としてリチウム(炭酸リチウム)が使用されます。即効性を重視する場合は、オランザピン、アリピプラゾール、クエチアピン、リスペリドンなどの非定型抗精神病薬が処方されることもあります。

バルプロ酸やカルバマゼピンなどの気分安定薬も使用され、多くの場合、躁状態は1〜2ヶ月の間に改善します。リチウムは効果が出るまでにオランザピンより10日ほど遅れるため、症状の重篤度に応じて薬剤の選択が行われます。

  • 手指の振戦、記憶障害、体重増加などの副作用
  • 血中濃度の定期的な測定が必要
  • 妊娠中の使用は禁忌または非推奨

躁状態の再発を防ぐ生活習慣と予防策

躁状態の再発予防のための生活習慣と予防策

双極性障害の治療において最も重要なのは再発予防で、発症後5年以内に約8割の方が再発するとされています。以下の予防策を実践することで、安定した状態を維持することができます。

再発予防の重要性とセルフモニタリング

治療目標は「完治」ではなく「寛解」、つまり症状が安定した状態を維持することです。再発を繰り返すたびに社会的後遺症が大きくなってしまうため、継続的な治療と生活管理が不可欠です。

  • 「眠らなくても平気」という変化への注意
  • 「買い物が増える」行動パターンの把握
  • 「イライラしやすい」気分変化の観察
  • 日々の気分や行動のライフチャート記録

長期的な寛解を目指すポイント

規則正しい生活リズムを維持し、特に徹夜を避けることが重要です。一晩の徹夜でも躁転のリスクがあるため、睡眠管理は最優先事項となります。時差を伴う海外旅行は主治医との相談が必要で、ストレス管理とリラクゼーション技法を習得することも大切です。

  • 患者と家族、主治医が連携した治療目標の共有
  • 「ちょうど良い状態」の理解
  • 躁状態を「元気な本来の自分」と誤解しない心理教育
  • 家族との協力による客観的な症状観察

まとめ

躁状態を落ち着かせる方法と家族のまとめ

躁状態を落ち着かせるためには、当事者のセルフケアと家族の適切なサポート、そして専門医による治療が三位一体となって機能することが重要です。

生活リズムの調整や刺激の回避といった基本的な対処法から、薬物療法による医学的治療まで、段階的なアプローチにより症状の改善が期待できます。特に再発予防の観点から、継続的な治療と生活管理が不可欠であり、一人で抱え込まずに医療機関や家族との連携を大切にしましょう。

りんかい月島・豊洲クリニックでは双極性障害や躁状態に対する専門的な治療を行っており、患者様一人ひとりの状況に応じた適切なサポートを提供しています。症状でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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