タミフルの予防投与の効果は?対象・飲み方・費用・副作用を解説

家族がインフルエンザを発症すると、自分も発症しないか心配になるものです。
タミフル(一般名:オセルタミビル)は、医師が必要と判断した場合、発症を抑える目的で使われることがあります。ただし、予防投与には対象者や開始時期の条件があり、感染や発症を完全に防ぐ薬ではありません。
この記事では、タミフルの電子添文をもとに、予防投与を相談するときのポイントを説明します。記載する用量は一般的な情報で、個別の処方指示に代わるものではありません。
タミフルの予防投与は誰が対象?
タミフルはA型・B型インフルエンザに対する抗ウイルス薬です。電子添文では、予防投与の対象を、原則として発症した患者の同居家族または共同生活者のうち、次に当てはまる人としています。
・65歳以上の人
・慢性の呼吸器疾患または心疾患がある人
・糖尿病などの代謝性疾患がある人
・腎機能障害がある人
同居しているだけで一律に処方されるわけではありません。接触状況、本人の症状、持病、薬による不利益を含めて医師が判断します。受験や旅行などの予定がある人全員に、予防投与が勧められるわけでもありません。[1]
いつ始める?効果はいつまで?
予防投与は、インフルエンザ患者との接触から48時間以内に開始します。48時間を過ぎて開始した場合の有効性を裏付けるデータは得られていません。
家族が発症し、自分が対象に当てはまる可能性があるときは、症状が出るまで待たずに医療機関へ相談してください。
電子添文上、予防効果が持続するのは連続して服用している期間です。服用後も長期間守られるわけではなく、服用中の発症もあり得ます。ワクチンに代わるものではないため、手洗い、換気、咳エチケットなども続けましょう。[1・3]
タミフルの予防投与の効果はどのくらい?
電子添文には、予防投与に関する臨床試験が複数載っています。
インフルエンザ患者と接触した13歳以上の人を対象に、タミフルを7日間服用した海外の試験では、発症した人の割合は服用群で1.0%、服用しなかった群(プラセボ群)で12.0%でした(494人と461人)。
1歳以上を対象に10日間服用した別の海外試験でも、服用群は1.8%、予防投与を受けなかった群は11.3%でした(416人と392人)。
こちらはプラセボを使わず、薬を使う群と使わない群を比べた試験です。[1]
成人を対象にした国内の二重盲検比較試験では、発症率はプラセボ群8.5%(153人中13人)、タミフル群1.3%(155人中2人)でした。[1]
これらは試験の条件の中で得られた結果です。試験の対象者は、実際に予防投与を受ける人の条件と同じとは限りません。
服用した人が必ず発症しないわけではなく、予防効果は服用を続けている間に限られます。対象になるかどうかは、前の章のとおり医師が判断します。
予防と治療では飲み方が違います
タミフルカプセル75の通常の予防用量は、オセルタミビルとして次のとおりです。
・成人:1回75mg、1日1回、7~10日間
・体重37.5kg以上の小児:1回75mg、1日1回、10日間
同じカプセルの治療用量は、成人および体重37.5kg以上の小児で通常1回75mg、1日2回、5日間です。予防の服用回数と混同しないでください。[1]
体重37.5kg未満の小児に、カプセルの用量をそのまま当てはめることはできません。タミフルドライシロップ3%の幼小児の予防用量は、オセルタミビルとして1回2mg/kg(上限75mg)、1日1回、10日間です。
有効成分の量と粉薬自体の重さは異なるため、保護者が自己計算して調整しないでください。乳児を含め、年齢・体重・製剤に応じた判断が必要です。[2]
オセルタミビルの後発医薬品を使用する場合も、製品ごとの最新の電子添文で、予防の効能、対象、用量を確認します。残った薬を自分の判断で飲んだり、家族と分け合ったりしないでください。
副作用と受診が必要な症状
タミフルでは、下痢、腹痛、吐き気、嘔吐、発疹などが報告されています。気になる症状が続くときは処方元に相談してください。
重大な副作用として、アナフィラキシー、重い皮膚障害、肝障害、急性腎障害、意識障害・けいれん、出血を伴う大腸炎なども記載されています。
息苦しさや顔・喉の腫れ、意識の異常、けいれんなどがあれば服用を中止し、速やかに救急受診してください。広がる発疹や水ぶくれ、血便・吐血、皮膚や白目の黄ばみなども、すぐ医師に連絡すべき症状です。[1・2]
インフルエンザにかかった際の異常行動は、薬の服用の有無や種類にかかわらず報告されています。
発症して自宅で療養する場合は、少なくとも発熱から2日間、保護者などが窓や玄関の施錠、療養する部屋の選択など、転落・飛び出しを防ぐ対策を取ってください。[3]
処方前に伝えておきたいこと
腎機能が低下している人は、薬の投与間隔などの調整が必要になることがあります。高齢者も腎機能や持病の確認が重要です。タミフルの成分で過敏症を起こしたことがある人は使用できません。
妊娠中・妊娠の可能性がある場合は、有益性とリスクを医師が比較して判断します。授乳中も、薬を使う利点と母乳栄養の利点を踏まえて相談してください。
お薬手帳も提示しましょう。ワルファリンには併用上の注意があり、鼻に噴霧する経鼻弱毒生インフルエンザワクチンは、タミフルによって効果が弱まる可能性があります。
接種済みの場合や接種予定がある場合は、時期を医師に伝えてください。[1・2]
タミフルの予防投与は自費でいくら?
タミフルの予防投与は保険給付の対象外です。電子添文では、保険給付は発症後の治療目的で使用した場合に限られています。
持病があることや施設内で感染が広がったことだけで、予防投与に保険が使えるとはいえません。[1]
費用の目安は、オセルタミビル(タミフルのジェネリック)10日分で6,980円(税込)です。診察料・お薬代・送料がすべて含まれた金額です。年齢・体重や処方内容によって変わることがあるため、金額は診察時に案内します。
自費診療の総額は医療機関によって異なります。診察料、薬代、必要に応じた送料など、何が含まれるかを事前に確認してください。
よくある質問
- 予防で飲んでいる途中に熱が出たら?
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予防用量のまま自己判断で続けたり、倍量に増やしたりせず、速やかに処方元へ連絡してください。発症時刻、症状、服用中の薬と最終服用時刻を伝え、診察を受けましょう。
- 予防投与を受ければワクチンは不要ですか?
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不要にはなりません。タミフルの予防使用はワクチンの代わりにはなりません。ワクチンの種類や接種時期は、服薬状況も含めて相談してください。[1・3]
- 子どもや家族全員の分をまとめて処方できますか?
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一人ずつ必要性や安全性の確認が必要です。小児の診療可否、取り扱う製剤、受診方法は医療機関に確認してください。
予防投与を相談する際は、患者との接触時期、自分の症状、年齢・体重、持病、服用薬を整理しておくと役立ちます。タミフルが必要かどうかと、適切な服用方法を医師と確認しましょう。
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予防投与について医師に相談したい方へ
予防投与について相談したい方は、フェアクリニックオンラインのインフルエンザ予防診療のご案内をご確認ください。薬の必要性は医師が判断し、年齢や症状によっては対面診療をご案内する場合があります。
相談時には、患者との接触日時と、薬の受取予定も確認しましょう。診療の時間になりましたら医師から連絡いたします。




