コラム

お受験前に備えたいインフルエンザ対策 予防薬が必要な場合は

最終確認日:2026年10月11日(日本時間)

お受験や入学試験の直前は、体調の変化がいつも以上に気になるものです。備えの中心になるのは、ワクチンの接種計画、家庭で続けられる感染対策、そして発熱時の対応を決めておくことです。受験をする全員に予防薬が必須というわけではありませんが、お子さんの負担を増やしすぎないことも念頭に、親として必要な備えをしておきましょう。

受験日が決まったらワクチン接種と予防薬の確保を

まず、自治体情報などで今シーズンのワクチン接種情報を確認します。日本小児科学会の推奨スケジュールでは、注射の不活化インフルエンザワクチンは13歳未満で2回、13歳以上では原則1回です。13歳未満の接種間隔は通常2〜4週で、4週が推奨されています。必要な回数を試験直前にまとめて済ませることはできないため、余裕をもって相談しましょう。[1]

経鼻の弱毒生ワクチンもありますが、対象年齢や使用上の注意が異なります。喘息、免疫の病気、治療中の薬などによって選択が変わるため、「注射でないから誰にでも使える」と考えず、医師に確認してください。[1]

合わせて、かかりつけ医の診療時間、休日の受診先、試験直前の流行に備えた予防薬の確保をしておきます。追試験、別室受験、欠席時の手続きは学校ごとに異なるため、募集要項や学校の案内で万一に備えて確認しましょう。診断書などの要否も、元気なうちに確認しておくと落ち着いて対応できます。

家族で無理なく続けられる対策を

帰宅後や食事前の手洗い、部屋の換気、咳やくしゃみをするときの配慮は、ご家族も一緒に続けましょう。混雑した室内では、年齢や体調に合う方法でマスクを活用できます。具合の悪い人との近距離の接触を減らすことも大切です。[2]

勉強や習い事の予定を詰めすぎず、普段の睡眠や食事の時間を確保してください。受験前に新しい対策を大量に増やすより、「帰宅したら手を洗う」「夜は決めた時間に休む」など、家族で実行できる形にしておくと続けやすくなります。

感染対策をしていても、インフルエンザにかかることはあります。発症したときに、お子さんや看病する人を責める必要はありません。体調を伝えやすい雰囲気をつくることも、無理な登園・登校や受験を避けるために大切です。

予防薬はどのようなときに検討するのか

抗インフルエンザ薬の予防投与は、発症している患者さんと接触した後や塾や学校で流行している時期などに、発症を防ぐ目的で使う方法です。とはいえ感染を完全に防ぐ保証はなく、ワクチンの代わりにはなるものではありません。

日本小児科学会の2025/26シーズンの指針では、小児の予防投与は、病院内での集団発生や、重症化リスクのある基礎疾患のお子さんが感染者と接触した状況などで考慮する方針です。健康なお子さんが「試験が近い」という理由だけで一律に使うことは、標準的な予防策として推奨されているものではありません。[3]

例えば、タミフルと同じ有効成分を含むオセルタミビルの添付文書では、予防の対象は原則として、発症者の同居家族・共同生活者のうち、高齢者や特定の基礎疾患がある人です。お子さんでは年齢、体重、持病、接触の内容を確認する必要があります。[4]

自由診療で費用を支払えば、どのような使い方でも適切になるわけではありません。副作用や薬の効きにくいウイルスへの配慮も含め、必要性を医師と確認します。家族の薬を分けたり、以前の残薬を自己判断で飲んだりしないでください。

身近に患者が出たら接触した日時を伝える

同居家族が診断されたときは、お子さん自身に症状があるかを確認し、持病がある場合などは早めにかかりつけ医へ相談しましょう。受診時には、誰がいつ発症したか、最後に近くで過ごした日時、現在の症状、接種歴、体重、常用薬を伝えます。

予防薬を開始する時期は薬ごとに異なります。オセルタミビルやイナビルは患者さんとの接触後2日以内、リレンザは接触後1.5日、つまり36時間以内が添付文書上の開始時期です。すべての薬を一律に「48時間以内」と考えず、相談が必要な場合は早めに連絡してください。[4][5][6]

飲み薬と吸入薬では、使い方や注意点も違います。イナビルなどの吸入薬では、薬を正しく吸入できるかの確認が必要です。服用回数の少なさだけで決めず、お子さんに合う方法を選びます。[5]

発熱したら予防から診断と治療の相談へ

発熱や強いだるさが出たら、予防薬を飲んで様子を見るのではなく、診断と治療について相談する段階です。早期の迅速抗原検査などでは陰性でもインフルエンザを否定できない場合があります。陰性結果だけで「受験してよい」と自己判断せず、症状や接触状況も伝えてください。[7]

息苦しい、反応が悪い、けいれんがある、水分が取れないなどの症状は、受験の予定より診療を優先します。反応が悪い、呼吸が非常に苦しい場合は救急要請が必要です。[8]

学校の出席停止は、原則として発症後5日を経過し、かつ解熱後2日、幼児では3日を経過するまでです。薬で早く熱が下がっても、この基準が自動的に短くなるわけではありません。受験の取り扱いは、受験先にも個別に確認してください。[9]

よくある質問

Q 試験の10日前から薬を飲めば安心ですか。
A 理論上はその通りですが、試験日だけを基準に、自己判断で予防薬を始めることは勧められません。接触の有無や基礎疾患などから、必要性と開始時期を判断します。

Q ワクチンを接種したら家庭の対策は不要ですか。
A ワクチンを接種しても発症することはあります。手洗い、換気、体調不良時に休むことも続けましょう。[10]

Q オンライン診療で相談できますか。
A 対応する医療機関に相談できますが、年齢や症状によっては対面診療が必要です。予約時にお子さんの年齢と症状を伝え、診療方法を確認してください。

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予防投与について医師に相談したい方へ

予防投与について相談したい方は、フェアクリニックオンラインのインフルエンザ予防診療のご案内をご確認ください。薬の必要性は医師が判断し、年齢や症状によっては対面診療をご案内する場合があります。診療の時間になりましたら医師から連絡いたします。

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